温泉旅館へのコンサルティング(DCS)

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2016年11月、福島県のとある温泉旅館へダイレクトコンサルティング(DCS)を行った際のレポートをお届けいたします。

大女将の健康上の理由もあり、県外のホテルで修業を兼ねて勤務していた息子さん(現在の社長)夫婦が、戻ってきて旅館を継ぐ形で経営しています。

こちらの温泉旅館は、部屋数が50室程度なので、規模としては中規模の分類になると思われます。

旅館へのDCSの場合、基本的には2日+αのコースでご利用頂いています。
初日は、一般客を装っての宿泊させてもらっています。あくまで一般客としての宿泊となりますので、あれこれ目でチェックしながら、従業員・スタッフの動き等々を含めて観察していきます。

1泊2日で経営者の方から、少々強引な紹介だという事で、嫌味を言いながら予約を入れてもらう形にしてもらっています。その後の2日分は適当に部屋を確保して頂く形になります。

無理な紹介の客という事で、あれこれ無理なお願いとかもフロントや仲居さんにさせて頂き、その辺りの反応や対応のチェックも見落とさないようにしています。

部屋のランクは、平均的な部屋を用意してもらい、食事は平均的に宿泊客が良く注文されるランクのものを準備してもらいます。

食事が出されるタイミングや、冷たいもの暖かいもの、接客態度等々、部屋や館内の清掃具合、温泉の清潔感・清掃具合等々までをも含めて常識的なチェックを行わせて頂きます。

【1日目】
①一般客として宿泊
②夜間に経営状況を確認するための資料提出
③経営者へのヒアリング(宿泊の部屋にて実施)

【2日目】
①チェックアウトまでの一般宿泊客としての利用者目線で確認
②館内施設の視察と業務内容確認
③従業員・スタッフからのヒアリング経営者(旅館の場合は女将さん含めて)から業務全体のヒアリング
④旅館側から見た業務内容の確認
⑤経営者(旅館の場合は女将さん含めて)から業務全体のヒアリング 等々

【3日目】
①スタッフへのコンサルティング
②経営者へのレクチャーとコンサルティング(終日) 等々

大まかな内容は以上のようなものとなりました。

こちらの旅館で、一番の問題となっていたことは、経営者夫婦と従業員間の確執が発生していたことでした。
この様な状況は、1泊2日の宿泊客だからこそ、異常な違和感として微妙に感じ取ることが出来ます。

違和感を感じるという事は、旅館全体の雰囲気、サービスの内容、接客態度等々、いろいろな形で表面化してくるものです。
確かに、施策等々による売上増加・利益拡大を図ることも可能ですが、小手先の施策以前に、経営者と従業員間の確執を取り除くことが先となりました。

この経営者と従業員間の確執を取り除くために、3日目のチェックアウト時間から、次のチェックアウトまでのわずかな時間に直接対決するような場を設けてもらい、従業員側からの鬱憤をぶちまけてもらいました。
問題点が分かっただけでも上出来ですし、その後従業員には仕事に戻ってもらい、経営者夫婦には今後、従業員との間の関係をどのように改善していけば良いかをレクチャーさせて頂いております。

その後は、今ある状況・情報・資材を活用して、いかに効率良く売上を増加し、利益を拡大し、従業員にとっても気持ち良く働ける職場にしていくかに関してのコンサルティングを行わせて頂きました。
経営者と従業員が仲良く働けるのは良いことですが、立場的に経営者と従業員と言うものがありますので、この辺りは、お互いそれぞれが自分自身の立ち位置を理解した上で接していく必要がある事も、肝に銘じてもらわなければならないのです。

経営者の問題点としては
温泉旅館で育ったわけですが、修業も兼ねて県外のホテルへ就職し、そこでほてるの同僚と結婚。
親の健康上の理由から、旅館を継ぐことととなり、社長と女将と言う立場で戻ってきました。

ホテルでの経営方法と旅館の経営方法が違う事を理解していなかった。
今までの旅館の方法をないがしろにして、ホテルでの方式を取り入れた。
経営者としての驕りが先立ってしまい、従業員の声を聞こうとしなかった。

この点を重点的に改善してもらうよう、具体的な考え方等々を含めてレクチャーさせて頂きました。
更に、売上増加・利益拡大するための施策等々も含めて、具体的なものから概念的なものまでをお知らせしてきておりますので、今後の変化は目を見張るものになっていくことと思われます。

だんねっとこむでは、一般の店舗やサービス業での店舗へのコンサルティングはもちろんのことですが、温泉旅館等に関しても得意な分野とさせて頂いておりますので、旅館業等々の宿泊施設を経営されている方で、思うように売上が伸びない。利益が上がらない。と言う経営者の方は是非一度ご相談下さい。

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